誰でも一度は聞いたことある「体内時計」というワード。
体に時計? 本当に存在するの? それって重要なの?
もしかしたら、このような疑いを持っている方もいるかもしれません。
結論から申しますと、体内時計は本当に存在します。
この時計遺伝子を発見し、そのメカニズムまでも解明したアメリカの科学者3名は、2017年ノーベル生理学・医学賞を受賞しました。
そして、体内時計は健康を積み上げていく上でも、男性力を引き上げていく上でも非常に重要な基盤となります。
今回はこの体内時計について徹底解説いたします。
体内時計はどこにある?
体内時計は、大きく分けて2つに分かれます。
内臓や筋肉、皮膚など身体のいたるところに存在している子時計 (抹消時計)と
それら全体をコントロールする 親時計(中枢時計)です。
親時計は、脳の視交叉上核という両目から伸びる視神経が交わる部分に存在しています。
体内時計の役割
多くの人は朝に起床し、夜になったら自然と眠気を感じ、睡眠をとると思います。
私たちは当たり前のように地球の自転による24時間周期に生活のリズムを同調させているのです。
このリズムのことを概日リズム またはサーカディアンリズムといいます。
体内時計は、体内で起こる生理的なプロセスを外部の環境に同期させ、このリズムを形成しています。
例えば、覚醒と睡眠の他に
体温 血圧 心拍 代謝 免疫 ホルモンの分泌もそうです。
我らがテストステロンも、日内変動といって1日の中で分泌のリズムが形成されているので、この概日リズムの影響を強く受けることになります。
体内時計が乱れるとどうなる?
1日の中で分泌にリズムがあるホルモンは、この体内時計の乱れをダイレクトに受けることになります。
我らがテストステロンを始め、成長ホルモン、メラトニン、コルチゾールは日内変動のある代表的なホルモンです。
以下、体内時計が乱れることで起こる可能性がある症状です。
- 睡眠障害:
- 体内時計の乱れは、睡眠リズムの変化や睡眠の質の低下を引き起こします。
入眠困難や早朝覚醒、不眠症などの睡眠障害が生じることがあります。
毎日時差ボケしているのと同じです。
- 体内時計の乱れは、睡眠リズムの変化や睡眠の質の低下を引き起こします。
- 機能不全:
- 体内時計が正しく調整されない場合、日中の活動性や夜間の休息が不十分になります。
これにより、日常生活の機能が低下する可能性があります。
- 体内時計が正しく調整されない場合、日中の活動性や夜間の休息が不十分になります。
- 代謝異常:
- 体内時計の乱れは、食欲と代謝を調節するホルモンの分泌に影響を与えます。
これにより、体重増加や肥満、糖尿病などの代謝異常が生じる可能性があります。
- 体内時計の乱れは、食欲と代謝を調節するホルモンの分泌に影響を与えます。
- 心理的影響:
- 体内時計の乱れは、ストレス感やうつ病の発症リスクを増加させることがあります。
正常な生活リズムの維持が心理的な健康に重要であるため、乱れがストレスを増大させる要因となることがあります。
- 体内時計の乱れは、ストレス感やうつ病の発症リスクを増加させることがあります。
- 免疫機能の低下:
- 体内時計の乱れは、免疫機能にも影響を与え、感染症のリスク増加やアレルギー性の疾患発症につながる可能性があります
体内時計の整え方
光をコントロールする:
先ほども言ったように、親時計がある脳の視交叉上核は、目から伸びる視神経が交わる部分に存在します。
そのため光の影響を強く受けることになります。
・就寝前のスマホやパソコンによるブルーライト
・就寝中の明かりやテレビのつけっぱなし
・日中に十分な日光を浴びない
これらは、朝方〜日中は明るく、夜は暗いといといった基本的なリズムを乱す原因になります。
睡眠と覚醒にはメリハリをつけましょう。
起床時刻を一定にする:
就寝の時刻よりも起床時刻にバラつきがある方が、体内時計が乱れることがわかっています。
とはいえ、「休日は時間を気に遅くまで寝てたい」という人もいらっしゃるかと思いますが、その時点で平日の睡眠負債が溜まっている証拠です。
普段から十分な睡眠が確保できていれば、休日も同じリズムで問題ないはずなので、その場合は休日を起きる努力するよりも、平日にしっかり寝る努力をしましょう。
アンカーミール:
アンカーとは「碇」ミールは「食事」のことで一定の時間に食事をすることです。
食事の時間と体内時計は密接な関係にあります。
さらに、一定のタイミングで栄養素が体内に入ってくるということを身体に覚え込ませることで、消化や代謝がスムーズになり、太りにくくなったりします。
特に朝食は体内時計への影響が強く、ここから1日の始まりだというシグナルを内臓などに存在する子時計に送ることができます。
朝食を抜いている方も多いと思いますが、簡単な軽食やプロテインなどから始めてみると良いと思います。
朝にお腹が空かない人は、前日の夕食の量を調整することで朝にお腹が空かせる環境づくりから始めましょう。
いかがでしたか?
生活のリズムは既に習慣化されていることが多いので、これを変えるにはそれなりの努力が必要かと思います。
しかし、一度改善・習慣化してしまえば、睡眠不足もなく、精神も安定しやすく、快適に毎日を過ごしやすくなるはずです。
是非、この機会に健康基盤を整えてみてください。